事業をエンジニアリングする技術者たち ― フルサイクル開発者がつくるCARTAの現場(電子書籍のみ)
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フルサイクルエンジニアによる「アフターDX」の世界がここにある
- 株式会社CARTA HOLDINGS 監修、和田卓人 編
- 272ページ
- A5判
- ISBN:978-4-908686-15-3
- 2022年8月8日 第1版第1刷 発行
- 本書は2020年8月に発行した『Engineers in VOYAGE ― 事業をエンジニアリングする技術者たち』の改訂版です。
コードを書くだけでなく「事業」そのものをエンジニアリングする「フルサイクルエンジニア」の生々しい声を和田卓人氏が編纂し、ITエンジニア本大賞2021年技術書部門大賞に輝いた『Engineers in VOYAGE ― 事業をエンジニアリングする技術者たち』。あれから2年。同書に収録された6つの事業へのインタビューはそのままに、各事業の「それから」と、新たな2つのプロジェクトをめぐるインタビューを追加した改題改訂版をお届けします。
さまざまな事業を展開するIT企業のエンジニアたちが、常に変化し続けるソフトウェア開発の潮流の中で自分たちの事業にどう向き合い、レガシーを乗り越え続けているか。本書を通して語られるのは、まさに「企業がDXを達成した後に待っている世界」です。
本書の制作にあたっては、株式会社CARTA HOLDINGSから制作費を出資いただいています。
本書の対象読者
- インターネット上で事業を営んでいる企業に属しているエンジニア
- 受託開発を行っているエンジニア
- ウェブをはじめとするITシステムによりビジネスを営んでいる方々
- 特にCARTA HOLDINGSやそのエンジニアに興味がある方々
執筆者紹介
株式会社CARTA HOLDINGS(監修者)
2019年1月、株式会社サイバー・コミュニケーションズと株式会社VOYAGE GROUPが経営統合し発足。20社以上のグループ会社を通じてデジタルを起点とした様々な事業を展開している。「The Evolution Factory(進化推進業)」をグループミッションに、すべての事業に共通している「時代の進化を創る」という目的のもと、匠の知識と力を持ったプロフェッショナルが集まり企業や社会に進化をもたらす工房として、企業・産業の進化を推進する「進化推進業」を営んでいる。
和田卓人(編者)
プログラマ、テスト駆動開発者。タワーズ・クエスト株式会社取締役社長。学生時代にソフトウェア工学を学び、オブジェクト指向分析/設計に傾倒。執筆活動や講演、ハンズオンイベントなどを通じてテスト駆動開発を広めようと努力している。『プログラマが知るべき97 のこと』(オライリージャパン、2010)監修。『SQL アンチパターン』(オライリージャパン、2013)監訳。『テスト駆動開発』(オーム社、2017)翻訳。
目次
第1章 fluct ― 広告配信の舞台裏の技術者たち
広告配信システムひとめぐり
「2010年に広告配信システムを作る」ということ
とりあえず使ってみる文化
クラウドとの向き合い方
インフラと開発は最初から分離しない方針だった
技術的負債との闘い
オブザーバビリティ
これからのfluct
それから
第2章 Zucks ― フルサイクル開発者の文化
アドネットワークとしてのZucks
DSP開始
Zucksのエンジニア文化
ドキュメントがまったく存在しないシステム
新しくジョインしたら初日に機能をリリースする
重要なのは切り戻しできるかどうか
チームの文化はスケールできるのか
広告業界の変化に向き合う
それから
第3章 VOYAGE MARKETING ― 20年級大規模レガシーシステムとの戦い
VOYAGE MARKETINGとECナビ
2015年、レガシーシステムと戦う決意をする
まず淡々と現状把握
現状把握から、レガシー攻略の大戦略を立てる
オンプレ前提で組まれたシステムをクラウドに移行するには
葬りで、問題の分母を減らす
本丸の業務アプリケーションを攻略
レガシーシステムといい感じに付き合うスキル
それから
第4章 VOYAGE Lighthouse Studio ― 数十万記事のメディアをゼロから立ち上げる
競合が多い「ゲーム攻略」のウェブメディア
ユーザーを待たせないため、静的サイトジェネレータから作る
丁寧な記事が成長の最初のきっかけ
増加したビルド負荷緩和としてのMarkdownエディタ開発
予測して準備できないトラフィック
ビルド負荷問題、再燃
動的なコンテンツに対応する
APIサーバーはGAEとGoで開発
開発即戦力の参加
業界最大手へ向けたアーキテクチャの見直し
システムがもたらす制約をいかに減らすか
それから
第5章 サポーターズ ― 事業の成長を止めない手段としてのシステム刷新
BtoBとBtoCの両面をもつ事業を支えるシステム
既存システムを修正するべきか、ゼロから作り直すべきか
ビジネスと開発の距離を縮める
小さく作り出す
ゼロから作り直すという判断をめぐって
新システムを育てていく
システムだけじゃなくて組織も再定義した
オフィス統合がもたらしたさらなる変化
組織としてもサポーターズに合流
「全員、やればできる」体制
依存ライブラリは週一で上げる
事業の成長スピードを止めないシステムへ
それから
第6章 データサイエンス ― エンジニアによるビジネスのための機械学習
なぜアドテクでデータサイエンスをやるか
データサイエンスのきっかけ(エンジニアとして)
データサイエンスのきっかけ(Zucksとして)
データを活用できるようにし続ける
広告配信で機械学習は「やっていて当たり前」
アドネットワークでクリック率を予測してもうれしくなかった
DSPの開始でもたらされた機械学習のビジネスインパクト
データサイエンスからビジネスのやり方を変える提案が生まれる
ファーストプライスオークションとセカンドプライスオークション
データサイエンスの面白さ
理論だけではうまくいかない
エンジニアがデータサイエンスをやる強み
これから
それから
第7章 テレシー ― テレビCMをDXする
「何か新しい事業を始めよう」
取捨選択をして、やらなくていい作業はやらない
リモートの新規プロジェクトをどう進めたか
レポートで困る
データサイエンティスト参戦
締切月をどう乗り越えたか
軌道にのせる
第8章 基幹システム統合プロジェクト ― ICT本部
2つの会社、2つの基幹システム
2つの会社、2つのキャラクター
ポテンヒットを拾う人がいなかった
2つの会社、2つの文化
新しい文化を作っていくタイミングが今
補足解説
アドテクノロジーの変遷
オンプレミスかクラウドか
VOYAGE GROUPの「グレード」と「技術力評価会」
インプレッションとそのカウント方式
SREに対する考え方
リファクタリングと作り直しの違い
オブザーバビリティ
広告におけるプライバシーの課題
アドテクノロジー業界でよく使われる用語
MVP(Minimum Viable Product)
フルサイクル開発者とは
Zucksのシステム構成
XPとケント・ベック
2025年の崖
リバースエンジニアリングが「お花畑」に
技術的負債とレガシーシステム
IaC(Infrastructure as Code)
PHP OPcacheによる葬り無双
葬り無双の効果
SEO(Search Engine Optimization、検索エンジン最適化)
静的サイトジェネレータによる構成
CMSと静的サイトジェネレータ
AWS CodeBuild による記事の並列ビルド
静的サイトジェネレータで動的なコンテンツをどう実現するか
BtoB であると同時にBtoC なサービスを支えるシステムを作る
データベース設計の意図をたどれるようにする
実装から距離をとってテストを書くことで独立性を保つ
統計的機械学習と予測
ファーストプライスオークションで入札額を決めるアルゴリズムの概要
枠評価とは